どうしてイングランドのプレミアリーグは勝敗と優勝の予想が難しい
勝敗と優勝の予想が難しいのは、過密日程によって上位チームが年間を通し、選手のベストコンディションを保てないことが大きな原因です。年末年始でも関係なく試合が組まれているのは、イングランドの特徴だといえるでしょう。上位陣がチャンピオンズリーグなどのカップ戦を複数掛け持ちしつつ、プレミアリーグでも結果を残すのは非常に難しいミッションです。そのため、予想もしていなかった中堅チームが、日程のアドバンテージを生かし、後半に追い上げてくることは珍しくありません。2015-2016年に優勝したレスターは、まさに上位陣の躓きの恩恵を受けたチームです。
次に、アジアなどの海外資本がチームを買収し、資金力のあるチームが増えたことも背景にあります。また、高給を求めてイングランドに渡った一流選手、監督も少なくありません。かつてはマンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシー、リヴァプールのビッグ4だけが上位を独占して当然の時代もありました。しかし、トッテナムやマンチェスター・シティの台頭に加え、シェフィールドやウォルバ―ハンプトンなどの伏兵も力をつけてきています。伝統のある上位チームですら残留争いをしている下位チームに足元をすくわれることも多く、勝敗の行方が読めません。
そのほか、戦術が整備されてビッグクラブと地方クラブでプレーの質が開きにくくなったことなども大きいでしょう。イングランドのプレミアリーグは欧州の主要リーグでも、特に覇権争いが激しくて要注目です。